2007年6月12日
「気を使う」と「気を配る」
「気を使う」というとあまりいい印象ではありません。
ちょっと自分が無理して相手に合わすとか、相手を不機嫌にさせないようにするとか、ちょっと冷たい・疲れるというような印象があります。
よく似た感じで「気を配る」という表現もあります。
こちらになると、相手のことを思いやるとか、相手のために何かしてあげるというような、優しい印象になります。
何が違うのかと考えました。
「気を使う」という方は、自分の「気」を自分から分けずに相手に使う、一つの「気」を自分と相手に使うという感じだと思います。
一つの「気」なので、相手の反応次第で自分も影響を受けます。
自分が影響を受けるから、無意識で自分があまり不利にならないように考えた行動をするから、ちょっと冷たいとか疲れるという印象になるのだと思います。
「気を配る」という方は、自分の「気」を分けて相手にあげるということだと思います。
相手が自分の行為をどう感じようが、最悪拒否しようが、自分の「気」とは分かれているので自分には影響がありません。
あくまで「あげる」というスタンスなので、あげたものを相手がどうしようが相手の勝手で、「あげる」という行為をしたかった自分の気持ちは満足を得られます。
それが思いやりというものだと思います。
自分のことしか考えなかった人が、人のことも気にするようになり、気を使うようになり、色んな人の影響を受け、自分を見失い、もがきながら苦しみながら、人に助けられ、人の優しさを知り、自分を確立し、気を配れる人になっていく。
人の成長過程ってこんなもんだと思います。