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2011年5月23日

花の価値

震災直後くらいに、キャッツの公演が行われるという報道をやっていて、主役の人がインタビューを受けている中で「生活するにも困っている人がいるのにこんな時期に自分たちはこんなことをやっていていいんだろうか?」というコメントがあった。

確かに生きるためには必要なことではない。
生きるという意味では無くてもいいものかもしれない。
そういうものって花に似ている。

生きるためだけを考えたら食べられる野菜や果物だけを作ればいい。
野菜や果物は空腹を満たし、体に必要な栄養も補給できるが、花は食べられないし、ただ眺めているだけ。

でも人は「パンのみに生きるにあらず」 ただ食べて体を維持するというだけが生きるということではない。
喜んだり、悲しんだり、嬉しかったり、寂しかったり、心が伴ってはじめて生きていると言える。
花を見て「綺麗だなー」「美しいなー」と思う感情が心に栄養を与えてくれる。

その役者さんも言っていた。
「自分たちのやっていることは直接何の役にも立たないかも知れないが、生きるためには体の栄養と心の栄養が必要で、自分たちの舞台を通じて心が元気になってもらえたらと思います」と。

仕事もお金という直接的な部分と、役に立つとか喜ばれるという感情的な満足が伴ってはじめて仕事といえるのだと思う。

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