真の国際人とは
ある女優が何かのインタビューで「子供の名前を主人は武士みたいな名前にしたいって言うんです。でも私は国際的に活躍するようにしたいので海外でも通用するような名前にしたいんです。」みたいな話をしていたが、国際人になるというのはそんな事じゃないだろう、と一人でつっこんでみた。
自分の子供世代の少し後くらいの子は、西洋的な名前をつけるようになった気がするが、アメリカ人でHANAKOはおかしいし、イギリス人でTAROもおかしいだろう。
日本人なら日本人らしい名前の方がいいと思うのだが。
何でも向こうのものを取り入れるのが、国際的な感覚だと思っている日本人が多いが、それは坂本竜馬が生きていた幕末の話で、これからは日本人らしい考え方で日本人らしく振舞うことが、必要だと思う。
日本語をまともに話せない。
日本の伝統・文化をあまり知らない。
日本の歴史背景もあまりわかっていない。
日本人らしさがどういうことかもわかっていない。
フランスに行って、フランスの文化や歴史などを地元の人に聞いても誰も知らなかったらどう思うだろう。
中国に行って、街並みが日本みたいで日本で売っているものが売っていても何もおもしろくない。
内陸部に行って、自分が想像する中国らしい姿に遭遇した時に来た意味を感じる。
日本人は日本人としての独特の文化や考え方に誇りを持ち、それを守る。他国も同じ。
日本国内でも地方には地方の、地域には地域の、家庭には家庭の、個人には個人の個性があり、その個性が光り輝いている時に、人は魅力や憧れを感じるものである。
この数百年は極端にいえば「支配の時代」だったと思う。
自分が正しくて相手が間違っている。
力のあるものが正しくて、その力で同調させる。
同調せずに歯向かうもの、自分達と違うものは「悪」として排除してきた。
でも、これからは「共生の時代」である。
互いの違いは違いとして認め、互いを尊重する世界。
その先駆けになれる国民性を日本人は持っている。
すべて昔が良いなんてことは思っていないが、古き良き日本の文化や伝統、風習、考え方を見直すことが、真の国際人としての在り方に繋がると思う。
だから名前も権左エ門や五右衛門という方がいいんじゃないですか?