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2009年12月1日

熟成期間

酒飲みではないので、本当のところは分からないが、酒やワインなど、樽の中で何年も何年も熟成させたものは、深みのある味わいがするらしい。
酒に限らず、梅干しなどでも何年ものというものがあり、寝かせば寝かせるほど価値が出るものが世の中には存在する。

そんなものでも、ただ放っておけばいいものではない。
温度や湿度などの管理をちゃんと行い、時には様子を見てかき混ぜたりというように手をかけることも必要になる。
多くの時間は、そのままの状態にしているが、毎日ちゃんと見ていないと長年の苦労が台無しになってしまう。

会社や人を育てるのも熟成期間が必要だということを、最近つくづく感じる。

今から10年前に経営理念や経営目的を考えた。
9年前にその想いに沿って仕事をするスタッフになってほしいと人事考課制度構築に取り組んだ。
同時期に想いをアピールしたいとホームページを開設した。
6年前に組織の形を作っていきたいと管理者というポストを作った。
5年前あるべき姿にするための方法を勉強する過程で、リッツカールトンのクレドの存在を知り、うちでも作りたいと思った。

すべての事をその時すぐにやろうとしたが、どれもうまくいかず、途中でやる気をなくしたり、迷ったり、諦めかけたり、焦ったりしたが、目の前に起こることをその時なりに一つずつ一つずつクリアーしてきたら、ある日何もかもが一度に整い始めたことに気がついた。

誰でも、簡単に、すぐに、というのが今の世の中の流れだが、その条件に合うものは、安くて、大切にされなくて、あきればすぐ捨てられる忘れられる、そんなものがほとんどではないだろうか。
高くても頑丈で、いつまでもいつまでも大切にしてもらえるものを作るには、長い長い年月という時間がかかると思う。

時間は後から取り戻せない。
どれだけお金があっても過ぎた時間を買うことはできない。
タイムマシーンがない限り。

カワキタエクスプレスという会社もそろそろ樽から出してもいいかもしれない。
誰か試飲をしてくれませんか?「まだ有名でない時から、うちの仕事はしてもらっているよ。
うちが育てたみたいなもんだよ。」今なら、そんなある種の優越感も味わえるかもしれませんよ!

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