2009年10月30日
一期一会
「人のため」と言いながら思いっきり自分勝手で傲慢極まりなかった20代後半の頃、ある人から「最高の感謝の気持ちは、朝、目が覚めて、目が見える、手が動くなど、ただただ生きているということに感謝するということ。」というようなことを言われた。
多分、「感謝の気持ちが大切だ」と言いながら、全然感謝の気持ちを持っていない自分を見て戒めの気持ちで言ってくださったのだろう。
それからずーっとそのことを意識してきたが、最近は少し違う気がしてきた。
確かに「生きている」、もっと分かった風に言えば「生かされている」だけで感謝感謝だとは思う。
でも、自分の目が見えなくなるより、大切な人達の目が見えなくなる方が辛いと思う。
ということは、自分が何もなかったことよりも、大切な人達が今日も普通に過ごしていることの方が、感謝の度合は大きい。
「一期一会」というのは、初めて会った人に「今日会えてよかった。また会う機会がないかもしれないから、今日のこの出会いを大切にしよう。」というような意味に捉えがちだが、実は、いつも会う身近な人に「この瞬間が最後になるかもしれない。」という思いで接するということ。
一期一会を実践できて初めて、感謝の気持ちを持っていると言えるのかもしれない。
そしてその大切だと思える人の数の多さが感謝の深さを表すのではないだろうか。